ペット業界の求人サイトを調べてみました。
獣医師、動物看護師の求人サイトを調べて分かったことがあります。
ある求人サイトですが、
求人掲載している約300件の動物病院の中で、
約250件が企業病院、もしくはグループ展開している病院の求人でした。
動物病院向けのコンサルタントとして、この事実から何を感じ取るべきか。
また個人開業の動物病院の先生は、この事実から何を感じとるべきでしょうか。
人材を採用できない
人材を育成できない
上記2点は、私たちコンサルティングの相談をいただく際に、必ず出てくる共通の悩みです。
私がコンサルさせていただいている動物病院さんと一緒に、合同説明会などに参加させてもらいますが、
そこで強く感じることは、
企業病院やグループ展開されている病院は、教育システムや研修制度をしきりに訴求されています。
規模が違うからと片付けてしまえば簡単なのかもしれないですが、
コンサルの視点から冷静に見させてもらうと、違う部分も見えて来ます。
それはすごくシンプルなことで、
求職者に対する「接触頻度」これが圧倒的に違う訳です。
企業が大きいからとあぐらをかく訳ではなく、様々な説明会に参加して、
求職者に会い、求職者に会い、求職者に会って、実習に足を運んでもらっているんです。
人事担当者がいることは大きな違いと言えるとは思いますが、でもやっぱり行動されているのを実感します。
その上に、もちろん手厚い福利厚生と教育制度があることで、安心感も訴求しています。
はっきり言って、個人の開業病院は同じ土俵で戦うのはムリです。
もう考え方を180度変えるぐらいの振り切りが必要でしょう。
どこまで動物病院は振り切れるか
根本的な考え方を変えることが難しいのはもちろん分かっています。
動物病院のコンサルタントとしてアドバイスをするなら、
そういう場合は、考えもしない視点で物事を見た方がヒントになる考え方を得ることができます。
振り切った考え方のヒント
1．人材を採用しない
今後、5年、10年、人材はますます枯渇していきます。
数少ない人材を企業病院やグループ病院と同じ土俵に立って奪い合いのはもう愚策だと気づかれると思います。
そもそも全国の動物病院の8割は、院長含めて5人以内で経営している動物病院です。
人材を採用する必要がない方向性、経営方針、舵取り、
それをしろとはいきなりは無理なのは百も承知ですが、本気で検討される必要はあると思います。
2．成長しない選択
病院を大きくする、スタッフを増やす。
成長すること、
この前提というか、成長神話を疑いませんか？
本気で大きくしたい、スタッフを増やしたいと考えているなら、それは実現されるべきだと思います。
ただ目的が明確でないままに、
周りのスーパー院長の方々、スタッフ40名、分院３つ、などそんなお話しを深く考えずに憧れとして、
ただ売上を伸ばすとか、スタッフを増やすとか、
そういう成長ありきの選択を無意識にしていくことは避けた方がいいんじゃないかと思います。
動物病院専門のコンサルタントである僕が多くの動物病院に携わる中で、
数字でなく確実に実感することがあります。
動物病院が大きくなる上で障害となるのは、人 でしかありません。
そこには院長の経営者としての器が求められることにもなります。
大きな理想なんてなくていい
明確なゴールがなくていい
ただ、今の自院の現状をしっかり把握していただきたいです。
・立ち位置を知る
・進む道を知る
・日々、取り組む
これが結局は、病院経営における一番のセイフティーネットと思うわけです。
ご自身の病院を深く知るためにも、ぜひ顧客管理などで、動物病院経営を分解していただきたいです。
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