動物病院の院長からいただいたクレーム
以前、ご支援した動物病院からクレームというか、
ご相談をいただきました。
・スタッフが仕事をしすぎて困る
・わざわざ課題を見つけて取り組んでる
・疲れてしまわないか心配
クレームと伺って少し構えましたが、そういうことか、と。
他院の先生からすれば、贅沢な悩みですよね。
そして、動物病院コンサルタントの私からすれば、
スタッフの方々をここまでになっていただくのは本当に大変だったんだからと。
私がご支援していた当初の悩みは、
・動かない
・言われたことすらやらない
こんな悩みを院長先生は抱えられていました。
何度もお伝えしている通り、
私の持論は『人材育成をするな』です。
私がその病院でコンサルティングさせてもらったことは、
スタッフ個々のモチベーションをコントロールするよりも、
『ルールを作る、環境を作る』ことでした。
院長先生には、特に大きなやりたいことがある訳ではなく、
スタッフミーティングなどをされたことがない病院でしたので、
朝礼や全体ミーティングなど、習慣づくりから着手したことを覚えています。
各病院で置かれている状況は千差万別なので、
ここで何をやったか、詳細を述べるつもりはないんですが、
振り返っていく中で、
1点だけ、クレームをいただくに値する事項を見つけました。
それは、『獣医療におけるサービスの質』についての考え方です。
動物病院におけるホスピタリティとビジネス
昨今、動物病院業界でもさかんに求められるようになった、
『ホスピタリティ』
もこのサービスの質に該当するでしょう。
動物病院を経営している以上、『ビジネス』という側面は切っても切り離せません。
『ホスピタリティ』と『ビジネス』
2つのバランスの取り方って非常に難しいです。
今回クレームをいただいた動物病院は、
どちらかといえば、薄利多売に該当する動物病院です。
診察料金はつい最近まで0ゼロ円でやっていたぐらいで、
患者様の数は少なくないです。
そのスタイルの動物病院に『ホスピタリティの充実』を安易に持ち込んでしまうと、
途端にバランスが崩れてしまいます。
動物病院に従事するスタッフは、
ともすると『無償のホスピタリティ』に走ってしまいがちな気質を持ち合わせてもいるので。
分かりやすく言えば、
安い立ち食いそばを食べにきて、フランス料理のフルコースを提供するようなお店の接客サービスを受けられる訳がないですよね。
時間・お金、どれを取ってもバランスが合わないです。
実際、ご紹介した病院では、
このバランスの取り方、特に『ビジネス』という視点を、改めてスタッフさんに理解させるのに苦労されたようです。
やり方を間違えると、
スタッフからすれば、お客様のために、患者さまのためを思って取り組んで来たことが否定される訳で。
何度もお伝えしていますが、
病院の売上を伸ばすことはさほど難しくありません。
但し、
どんな動物病院の在り方を目指すのか?
その視点を経営者として常に持ち合わせていないと、またはバージョンアップさせていかないと、
今回のような失敗に巻き込まれてしまいます。
院長にはご迷惑をおかけしました、、、と。私も改めて気づかされました。
将来、病院をどうしていきたい、とか
どんな獣医療を提供したい、とか
たいそうな目標を抱かれる必要はないと思うんです。
ただ、
院長がどんな『ホスピタリティ』の考え方を持っているのか
それに見合った『ビジネス(収益化)』をどうのように考えているのか
整理されていくことはお勧めしたいです。
昨今、サービス・ホスピタリティ重視の風潮があまりにも強いので、
一石を投じさせてもらいます。
「便利さ」「値段」を求めている患者様もまだまだいらっしゃいます。
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