動物病院を価格で差別化する

 

こんにちは、北村(@PLAN-B)です。

 

令和元年12月時点で、動物病院の数は12,116です。※小動物、その他

 

これを多いとみるのか、少ないとみるのか。

 

ちなみに平成16年12月時点では、9,245。

 

グラフ動物病院数 15年間 推移

 

この数の推移を出すと必ず一緒に確認していただきたいのが、犬猫の飼育数です。

 

令和元年12月時点で、犬の飼育頭数は879万頭、猫の飼育頭数は977万頭。

平成16年12月時点で、犬の飼育頭数は1,245万頭、猫の飼育頭数は1,036万頭。

 

動物病院の数はこの15年間で30%以上増えて、

犬猫の数は30%減少しています。

 

この数字だけを見ると大変な数です。

 

グラフ犬猫飼育頭数推移 15年間

 

すごく乱暴な数字ですが、

 

平成16年は1病院あたり、犬1,347頭の割合だったものが、

令和元年は1病院あたり、犬726頭の割合に。

 

約50%も減少しています。

 

動物病院経営においては、非常に厳しい外部環境です。

この状況の中で、どのように勝ち残って経営していくのか、むしろ競争しない方法はないのか、

 

ひと言でいえば差別化なんですが、どう差別化していけばいいのか、

 

今回は、動物病院の差別化、中でも価格での差別化についてお伝えしますので、そのような悩みを抱えていただいている方のヒントにしていただければうれしいです。

 


価格でどうやって動物病院の差別化を図るのか

 

そもそも、どうして差別化を図る必要があるのか?

 

先の統計を見れば明らかですが、動物の飼い主さまは、動物病院にかかる際に、複数から選択できる状況になっています。

 

スマホ文化の恩恵で情報が身近になり、口コミ含めて、様々な情報が届きます。

 

どうやって飼い主様に選んでいただけるか

 

これは他院と競争するとかしないとか、そういうことと関係なく、動物病院を経営する上では取り組まなければならないことに感じます。

 

立地、施設、医療レベル、獣医師、スタッフ、サービス、料金など

  

飼い主様が動物病院を選ぶ基準として、様々な要素があります。

 

 

今回は価格に焦点を当てて話をさせてもらいますが、

 

動物病院の料金は自由診療です。

 

1円で診療しても、10万円で診療しても法律制度上は問題ないです。

 

 

料金で他院との差別化を図るのであれば、料金を安くするのか、高くするのか、基本的にこれしかないです。

 

 

 

私が料金で差別化を図ろうとお考えの先生にお伝えしたいのは、

 

何を目的に差別化を図ろうとしているか?

 

これを明確にしていただきたいです。

 

 

最近のはやりでは、料金を高くして利益率を伸ばすという考え方があります。

 

ひと昔前は逆で、料金を安くしてより多くの方に来ていただく方法でした。

 

 

料金を高くすることで、何を期待できるか。

 

安さを求める方=診療や健康への意識が低い方

高さを求める方=診療や健康への意識が高い方

 

少なくともこういう構図は成立します。

 

 

ただ、ここで間違えないでいただきたいのは、

 

別に高いことを望んでいるわけではなく、

それなりの医療レベルやサービスを受けるには安いだけではダメで。

多少、高くてもいい医療・サービスを受けさせたいということです。

 

ここを勘違いされてしまっている先生方が多いです。

 

 

勘違いのまま診療料金等を値上げしてしまえば、飼い主様から「料金が高い」と言われるんです、口コミを書かれるんです。

 

そんな口コミを目にした日には、結構引きずって冷めますよね。

 

 

なので、勘違いしていただきたくないのは、

 

料金=提供したサービスの対価

 

ということです。

 

動物病院の価格を変える際に気をつけたいポイント

 

動物病院の料金を変える際に気をつけていただきたいポイントは3つです。

 

  1. なぜ価格を変えるのか、目的を明らかにする。
  2. 提供する「医療レベル」「医療サービス」と価値の「バランス」に目を向ける。
    料金はそれなりに高い価格でも、提供するサービスが大した物ではなかった場合はダメ
  3. 取り組み結果を検証し、改善する

 

以上、3点になります。

 

 

1つめ:価格を変える目的を明らかにする。

 

なぜ価格を変えるのか、

なぜ差別化をしなければならないのか、

この点を明らかにして取り組まないと、あらぬ方向へと進んでしまいます。

 

 

2つめ:価格とサービスのバランス

 

これは最近よく発生している事例です。

ただ料金を高くしている病院が増えて、サービスが伴っていません。

 

高い料金設定に見合うサービスが提供ができているのか、

待ち時間、接遇、利便性、医療レベルなど、

サービスの見直しとそれを飼い主様に理解していただくことに取り組んでください。

 

自分たちが取り組んでいるつもりでも、飼い主様がかんじていなければ意味がありませんので。

 

 

3つめ:結果の検証と改善

 

これも最近増えていますが、やったらやりっ放しの病院が少なくないです。

提供しているサービスが飼い主様の満足度と一致もしくは、期待超えをしているのか。

 

一度仕組みを作ったらそれで終わりではなく、

仕組みが作れたらそれをバージョンアップし続けることです。

 

飼い主様の満足度と釣り合いが取れているのか、いないのか。

 

 

私は動物病院経営を考える上で、料金を高くすることには反対ではありません。

むしろ積極的に取り組んでいただきたいぐらいです。

 

 

ただ、今日挙げた中でも、2つめ、3つめの取り組みができない、やる気がないなら、

むしろ価格を変えない方がいいと思います。

 

 

近隣病院が値上げしているから、うちも値上げしよう。

 

ひと昔まえは逆でしたよね。

 

周りが安くしてるから、うちも安くしよう。

 

これでは誰を見て仕事をしているのかと思われても仕方がないです。

 

 

 

 

1つめが一番伝えたいことなんですが、

なぜ差別化を図りたいのか、これをぜひ明確にして検討してみてください。

 

それに応じて、講じる手段は変わってくると思います。

 

 

今回は、価格面から動物病院の差別化についてお伝えしました。

 

 

 

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