動物病院の今後を中長期的な視点で予測する

 

こんにちは、北村(@PLAN-B)です。

 

 

前回、動物病院の今後を短期的な視点で取り組んでいただきたいことを紹介しました。

 

動物病院の今後を予測する

 

前回の記事では、

自粛期間中に信頼貯金ができたはず。 その取り組みを、対外的にも、対内的にも見直して、それぞの部分で、必要な対策、PRやスタッフフォローを実施していただく必要がある、、、

 

こんなことをお伝えしました。

 

 

今回は、動物病院の今後の中でも、中長期的な視点で、取り組んでいただきたいことや対策などをご紹介していきます。


中長期的な視点での今後の動物病院予測

 

動物病院業界は、新しい取り組みについて、後追いで対策していく業界を僕は位置づけています。

 

他の業種、業界で成果を得たものを、動物病院でも採用していくというイメージです。

 

動物病院の中でも、右に倣え的な風潮がありますので、新しいことの浸透という面では、

 

鈍いという慣性と

慎重という判断と

 

この2つが存在しているように思います。

 

この鈍くて慎重な動物病院業界で、

コロナ対策の中で一気に浸透したオペレーションんとしては、「予約制」ではないでしょうか。

 

もちろん、予約制に取り組まれいた病院は数多くあった訳ですが、

人医療の分野と比較すると、その浸透はかなり遅れていましたが、

今回のコロナ対策で、及び腰であった院長も「予約制」を導入されています。

 

及び腰の一番の原因となっていたのは、患者さんの反応でした。

 

予約制にすることで、不便を感じて顧客を失うのではないか、、、

 

その懸念はやらざるを得ない状況に打ち壊された訳ですが、

 

実際、予約制をやってみると、オペレーションがしやすかったり、事前準備がしやすかったり、

予約制によって顧客を失う=売上減少を恐れていたが、そんなことはなく、むしろ肉体的、先進的な疲労度では、ラクになったことを実感されたはずです。

 

なので、予約制は今後広く残っていく文化になるでしょう。

 

 

 


他業界の今後から予測する

 

少し話が逸れましたが、

 

右に倣えの風潮がある業界ですので、動物病院業界発信で、新たなものを生み出すというよりは、他業界の動向を真似して、追随していく今後が一般的なように感じます。

 

 

コロナ自粛で生まれた他業界の動きとしては、

 

オンライン化

リモートワーク

デリバリー

テイクアウト

チケット(先払い応援) など

 

 

先進的な取り組みを除けば、身近になったのは上記などでしょうか。

 

オンライン、動画、

ここは消費者にとって、より身近なツールになったと感じます。

 

巣ごもり期間によるオンデマンド動画コンテンツ、

NetfilixやAmazonプライムは、利用者数が伸びています。

 

Netfilixに関して言えば、2020年1月からのわずか3ヶ月で1500万人増(10%伸び)となっています。

 

 

またオンライン、リモートワークではZOOMが伸びています。

 

2019年12月段階で、1日の利用者数は1000万人ほどだったのが、

2020年4月では1日の利用者数が3億人に伸びています。

 

 

次にデリバリーです。

 

UberEats、フリーランスの宅配人が届けるサービスですが、

2019年4月〜2020年3月までで、2.6倍の利用者数196万人に伸びています。

 

各飲食店も公式にデリバリーサービスを強化して、

マクドナルドはUberEatsに頼らない独自のデリバリーサービスのテコ入れも実施しています。

 

 

自粛した飲食店によるテイクアウトも新た動きです。

 

飲食店における売上貢献は実際には大きくなかったかもしれませんが、

確実に消費者には、その手軽さ、便利さが浸透しています。

 

選択肢が限られていた、いわゆる中食的な需要が、選択肢が増えたことで今後一気に伸びていくと思います。

 

 

 

前置きが長くなりました、このような流れが、今後、動物病院業界にどのように押し寄せてくるか。

 

 

・オンライン診療

・デリバリー(予防薬、処方箋、フード)

・人材

 

 

 

まずはオンライン診療

 

ペット保険会社の保険適用がどこまでその対象が広がるのかという部分が、

ブレイクスルーするかしないかの分かれ目となるように思いますが、

 

人医療の分野では、初診からオンライン診療も利用できるようになり、

ITシステムとしての知見はどんどんストックされていっています。

 

 

動物病院業界の場合は、対象が動物でありながら、問診は飼い主様となるので、

 

これからの獣医師には、

オンライン上での問診テクニック、いわゆるコミュニケーションスキルや、様態等をいかに確認していくかのノウハウ等は今後必要になってくるでしょう。

 

実際、試験的に取り組みを始められている先生方も出ています。

それこそZOOMを使えばできるわけですから、今後、懇意にされている飼い主様を対象に病院として慣れ親しんでいくことは重要に感じます。

 

 

デリバリー

 

こちらも動物病院では、

森久保薬品さんが展開されている「動物病院なび」などを今後利用する動物病院が増えるでしょう。

来院しなくても定期配送で届けるサービスです。

 

実際に加入する動物病院が増えているようです。私もクライアントさんから話を聞きます。

 

ただ、この点については、動物病院側の努力がない限り、メジャーなものにはならないと思っています。

むしろ、他の通販サイトから買うようなシーンを増やしてしまいかねない施策とも思っています。

 

これに関連するかどうかなのですが、

消費者のいわゆるITリテラシー、スマホ文化が更に広がったと実感しています。

 

何でもスマホで済ませられる、、、的なものですね。

 

 

ですので、スマホ、オンラインを基軸とした、その周辺周りのサービスを強化するビジネスが生まれると思っています。

 

それが電子カルテなのか、通販なのか、オンライン問診なのか、分かりません。

 

 

ただ来院するという行動の中で、スマホで予約するという文化が、より強固に根付いていくと思うので、

今後、そういった消費行動のフローの中で、どんなサービス提供や訴求ができるのか、

SNSと連動させて展開するなどにも発展するかもしれません。

 

ただ、動物病院なびで飼い主さまに通販で買っていただくのではなく、施策が必要に感じます。

 

 

そして、もう少し大きな話をしていきますが、

 

オンラインやITの利用において、今後動物病院は二極化していくように思います。

 

 

企業病院やペッとビジネス企業は積極的にこの分野に進出してきます。

 

その際に、自院がどのようなスタンスで、動物医療をペットサービスを提供していくのか、

そのスタンスが求められるようになり、かつ、訴求する・伝える行為が今まで以上に必要になってくると感じます。

 

 

ひとことで言えば、「広報力」ですかね。

 

医療レベルはむしろ、1.5次病院や2次病院との棲み分けという形が進みますし、

では、1次診療、地域密着型をどうやって体現できるかが、今後の動物病院に求められる取り組みのように感じます。

 

 

今後は、予防薬でさえ、来院を必要としない。

そんな世界観すらあると思います。

 

来院していただく、来院させるのが動物病院の工夫であって、

そのベースはもちろん変わらないのですが、

今後は、オンライン上のコミュニケーション手段で、それを実施していく必要があります。

 

 

動物病院の今後、採用・人材面についてお伝えしたかったのですが、これはまた機会を改めます。

 

 

今回は、動物病院の今後、中長期的な視点として、

 

他業界の波が押し寄せてくる、オンライン診療、デリバリー 、

その変化に対応する力、具体的にはオンライン上でのコミュニケーションを円滑にできるか「広報力」が問われる、そのようなことをお伝えしました。 

 

 

 

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