動物病院における受付の役割
動物病院の受付。
その役割はというと、どんなイメージがあるでしょう。
・病院の顔
・患者さまが第一印象を決める場所
・診療後には診療内容をフォローできる場所
・処方薬を説明、お渡しする場所
・物販を勧める場所 など
様々な役割があります。
病院における最初の印象「直感」で信用を失うと、診療含めた全てが否定的なものへとつながってしまう。
だから受付は大切、接遇セミナー等でもしきりにその重要性を説かれているポイントです。
また、最近ではコロナ禍の影響でその役割に新たなモノが加わっています。
・新型コロナウイルスの感染防止対策の説明
・感染防止における院内ルールのお目付役
・完全予約制でありながら、急患の見極め役 など
接遇面での好印象というものだけではなく、ある種病院のリスク管理の役割までも担うようになり、その役割は広範になり、受付で求められることも増えてきています。
動物病院受付の具体的な業務内容
動物病院の受付の仕事、
具体的な業務内容は様々かと思います。
・予約システムの管理
・来院時の受付、問診
・カルテ出し
・お待たせしている患者への声掛け
・薬の調剤
・お会計、明細書作成、各証明書関連発行
・待合室の清掃、整理
・冷暖房の管理
・物販類の在庫管理
・消毒実施の確認、周知 などなど
そして、これらの業務について、
動物病院の多くはこの受付業務を看護師の方が担われていたり、獣医師の先生も関わられたり、
スタッフ10名以上の病院では、受付専任スタッフを設置される病院さまもいらっしゃいます。
これら受付の仕事って、すごく広範で、いわゆる雑務にあたるものですよね。
で、実際このあたりの仕事の業務分担が明確になっているかというと、、
ベテランスタッフさんが、もしくは院長の奥様が、日々気がつく中で運営されている、やっている病院が少なくないんじゃないでしょうか。
受付は新人に任せられない、
業務全体が分かっていないから
このような声がたびたび挙がってくるのも、やはり業務を明確にできていない、昔の言葉でいうとファジーな、あいまいさの中で実際は運営されているんだと思います。
※一方で、忙しい病院さんでは、逆にそのあたりはひたすら淡々とこなすという状況もあるんですが。
結局、受付業務を平準化できないことで、受付でのミスを「気が利かない」、このひと言で断じている病院もあるようです。
言われたスタッフのモチベーションがどうなるかなんて、言うまでもないですよね。
動物病院で受付専任スタッフを設置するか否か
動物病院で、受付専任スタッフを置くべきか、
最近、この手のご相談をいただくことが少なくありません。
ただ、先ほどの通り、受付業務で明確なルールがない中で運用されている病院が多く
またお得意さまの見極めや対応、獣医師指名の有無など、簡単に任せられる仕事でないことも事実です。
どうするか???
受付の仕事を少しずつでも明確化して、平準化、ルール化していくことです。
誰でもできるように、というのが目標です。
看護師含めて、専門スタッフの採用は今後更に難しくなっていきます。
動物看護師の国家資格化、看護師に任せられる業務範囲が拡がることで、
受付専門スタッフの採用もより現実的になってくるでしょう。
具体的に、
着手すべきは「あいまいになっていること」から棚卸しすることです。
何があいまいになってて、スタッフがどのように判断しているのか。
ある病院さんでは、診察券を持ってこない常連さんが多く、顔パス状態になっていた。
新人スタッフが顔を覚えられる訳でもなく、それが洗礼的なストレスになっていたと。
診察券をお持ちいただくお願いの紙を受付に貼り、
カルテの取り間違えや、処方薬の間違いにつながらないようにするためにもご協力ください、
そんなことを実施するだけで、すぐに改善されています。
今できるところからるうちに、そこで丸投げにすることなく、スムーズに仕事を委譲していくためにも、
業務範囲が明確にすること、
役割を明確にすること
今後、受付専任スタッフが必要になっていくのは時間の問題のようにも感じます。
できるところから見直していきましょう。
今回は、動物病院の受付について、解説してみました。
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