こんにちは、北村(@PLAN-B)です。
動物病院を開業している先生にとって、
自院の近隣に動物病院がいくつあるか、数えたことはありますでしょうか?
動物病院の数を知りたいという場合、もちろんその目的があると思いますが、
その多くはマーケティング的な観点からの関心かと。
厚生労働省が毎年、動物病院、診療所数を発表しています。
そちらをご覧になれば、数自体は分かりますが、
今回は動物病院数だけでなく、複数の視点とクロスさせて見えてくるものをお伝えします。
動物病院の数は増減しているのか、犬猫の飼育数と関係しているのか、
そんなことが分かる記事になっています。
動物病院数 推移
動物病院の数ですが、15年という区切りで比較しました。
グラフ1ですが、今から15年前の平成16年2004年と、令和元年2019年の比較です。
動物病院数はこの15年間で約3,000弱増加しています。
※小動物のみです。
犬猫飼育頭数 推移
その15年の間に、犬猫の飼育数はどのように変化したかを調べてみました。
グラフ2になりますが、平成16年は犬約1,200万頭、猫約1,000万匹だったのに対し、令和元年は犬約879万頭、猫約978万頭と、大幅に減少しています。
特に犬は30%も数字を落としています。
この数字から見える視点としては、
単純に動物病院の数が増えているのに、犬猫の飼育頭数が減っているということ。
競争が激化しているということですね。
ちなみに1病院あたりの頭数は、
平成16年は、1,347頭/1病院あたり
令和元年は、726頭/1病院あたり
その差は、約50%の減少です。
小動物獣医師数 推移
また、小動物臨床の獣医師数の推移も調べてみました。
平成16年の小動物臨床医の数は、
開設者数が6,789名、被雇用者が3,257名
平成30年の小動物臨床医の数は、
開設者数が8,439名、被雇用者が7,335名
この15年で開業医で24%増加、勤務医で225%も増加しています。
東京都最低賃金 推移
同じ年数で、世の中の景況的なものがどのように変化したかということで、最低賃金の推移も比較してみました。
東京都の最低賃金について、
平成16年の最低賃金は710円、
令和元年の最低賃金は1,013円、
1.4倍に増加しています。
1世帯あたりの平均所得額
同様に、同じ年数での1世帯あたりの平均所得額も調べてみました。
平成16年の平均所得額は580.4万円
平成27年の平均所得額は545.8万円
6%減少しています。
ペットビジネス市場額 推移
ペットビジネスの市場額推移も確認してみました。
平成16年のペットビジネス市場額は1兆3,788億円
平成30年のペットビジネス市場額は1兆5,422億円
この間で約11%増加しています。
動物病院数の推移について、ほぼ同じ年代で、複数の角度から調査数字を比較してみました。
マーケットとしての可能性はまだまだ秘めている。
ただ、動物病院間での競争は激化している。
母数となる飼育頭数が減少しているのは小細工のしようのない事実なので、
顧客数は限られている、減少傾向にある点は間違いないです。
この数字から何を感じて、どのような行動をするのか。
お力になれることはあると思います。
いつでもご相談ください。
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